エルサレムで主夫はじめました

~~~~~~~~ 30年間のサラリーマン生活から早期退職をして、イスラエルのエルサレムに家族で住み、主夫をはじめました。 ~~~~~~~~~~~~~~インターナショナルスクールに通う子供たちの様子、イスラエルとパレスチナの日常、主夫の心境などをつづります。 内藤 徹~~~~~

#9 イスラエル休暇シーズンに家探しとドタバタの引越し


日本からAirbnbで探して見つけたアパートの予約は4週間。

その間に家探しの予定だったが、実はこの時期は休暇の真っただ中ということがこちらに来て判明。

しかし、9月23日までに引っ越さなきゃならない。そんな状況でアパート探しを始めた。

社会人になってから、海外あわせて8回目の引越し。

もともと住宅メーカー勤務だし、家探しは好きなので、気合いが入る。

妻の職場から紹介された不動産屋以外に、近所の飛び込みや、他の日本人の紹介で、5つの不動産屋に条件を伝えて紹介してもらう。おまけに、住んでいた部屋の隣の人が、うちも借り手を探しているからと見せられたりもした。

条件は、子供らの学校にも妻の集団通勤の集合場所にも近い場所で、広さは日本で言う2LDK以上、そしてバスタブ付きの風呂に、トイレが2つ。

でも新学期も始まり引っ越しシーズンも終わったので、全てをクリアする物件が出てこない。そもそもこっちはバスタブがある物件が限られてる。

結局1週間で歩いて15軒も見て、最後になってやっと全てをクリアする物件に出会えた。

それが新年の休みの前日の9月9日で、引越し予定の2週間前。

 

そして、新年の一連の休みが始まる。

これが普段の休み同様に店はばったりと閉まり、様々なサービスが止まる。

そのため契約の話も進まないまま翌週に持ち越され、ようやく引越しも6日前に契約成立。

広さとロケーションは申し分ないけど、実はこの物件は家具なし物件。

多くの物件が家具付きでそのまま入れてらくちんな中、ここはソファもベッドもテーブルも自分で買わないとならない。
もともと汚れが目立ち、キッチンの調理コンロもついていないので、掃除やコンロなどの設置はお願いした。ちなみに、この物件のオーナーはモロッコに住んでいて、やり手風の弁護士がオーナーを代行して契約もする。

 

そして引越しするんだけど、ほんとにいろいろあってさすがに疲れたよ。
まず、引越し早々に、不動産屋の女性が間違って蛇口を開けたままにしたせいか、外出して戻ってきたらリビングの床が水浸しに。妻と2人で硬いタイルの床にできた水たまりに膝まづき、1時間ほど格闘する。

次にオートロックなのに、不用意に鍵を持たずに外に出て締めてしまい、インロック。これは自分のミスで落ち込む。そもそもなんで普通の家なのにオートロックなのよ?合い鍵も作る前で、不動産屋に泣きの連絡をするも、すぐ渡せるスペアはないと言われ、結局鍵を破壊して交換してもらうことに。

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さらには、初日から入るはずだったコンロが結局遅れ、4日後にようやく設置が完了。その間料理ができず、入手した炊飯器で炊いたご飯と即席のみそ汁、パンやカップラーメンなどでしのぐことに。ちーん。

イスラエルの休み時期のため、外食も軽食の持ち帰りも出来ない。
でも、イスラエルの休みが関係ないアラブ地区に行くと普通に店が開いて、食べ物を調達できる。なんか不思議。

そして、初日の夜に、今度は風呂のお湯が出ない。不動産屋にまたも連絡し、複雑な給湯のスイッチの説明を受けていろいろ試すが、結局お湯が出ず、風呂を断念。翌日も解決せず、たまりかねた妻は電気ケトルで沸かした湯をムスコに湯船に運ばせて入り、僕と子供らは、水のシャワーをキャーキャー言いながら浴びる。
「もともと途上国に来るつもりだったから、それから比べれば恵まれてるんだ。こういう経験もした方がいい。」
とか言って子供らを納得させる。
結局、お湯のタンクのスイッチがオフになっていたことが翌日に判明して解決。休暇中にバケーションに行ったオーナー代理弁護士の説明不足のせい。もう勘弁してほしい。

ベッドは近所の店でマットレスを4枚買い、妻と2人でえっちらおっちら家まで運んだ。いろいろあって疲れ果てた引っ越し初日は、人から譲ってもらった薄い布団をかけて寝る。

 

そんな大変な初日をのり超えた翌日。窓が大きく、カーテンのない部屋で目覚めたら、朝焼けがあまりに美しくて感動。

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家具はゆずってもらった細長いテーブルや椅子などのみ。

そこでご飯を食べ、宿題をやり、トランプをする。

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だだっ広い空間に心地よい居場所がない。
開き直ってムスコとバドミントンをやってみた。それなりにできるぐらい広かった。

ムスメにハーフタイムショーだというと、調子に乗って踊りだした。

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3日目に日本人仲間に、テルアビブ近くにあるIKEAに仕事帰りに連れて行ってもらう。

ダイニングテーブル、ソファ、カーペット、寝具が欲しかったけど2時間ほどしかなく、バタバタとテーブルと寝具だけを購入。

そして翌日、ムスコとダイニングテーブルを組立てて、やっと居場所ができる。

 

次にカーペットを近所で入手。

子供らとえっちらおっちら運ぶ。家で広げるなり、子供たちがごろごろし始める。

 

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IKEAで買いそびれたソファを中古販売のyad2というサイトで探す。

ヘブライ語のサイトだけど、グーグル翻訳のおかげで、日本語訳が読める。グーグル翻訳恐るべし。

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気に入ったものの所有者に直接連絡して、家族で見に行き、買うことにした。ここだとIKEAの製品も半額くらいで手に入ってしまう。2,3年の滞在なので、それで十分。

そして、家のWiFiがつながったのが10日目。
家の中は、ライトがいくつもつかなかったり、バスルームの床の汚れが取れなかったり。不動産屋にもいろいろ動いてもらったけど、掃除は自分でもガシガシやった。

 

あまりにトラブル続きで、腹立たしこともあったけど、落ちるところまで落ちたら上がるしかないカルメンマキのような日々だった。この経験で、子供たちにもひとつひとつのことに有り難みを感じてくれればいいんだけどね。

 なんだかいろいろあり過ぎて、さすがに疲れた。でもまあ、とりあえず大物が整ってきて、ひと段落したところ。

 

イスラエルの休みは、いろいろ宗教的な意味も、また面白い風習もあるみたいだけど、今年はほとんど味わうことなく終了。

こどもたちは連続1週間の休みを含め、9月は9日も平日に休みがあった。

けど、結局ほとんど引っ越し関連でつぶれ、いろいろ待たされた子供たちは、またもネット三昧の日々だった。