エルサレムで主夫はじめました

~~~~~~~~ 30年間のサラリーマン生活から早期退職をして、イスラエルのエルサレムに家族で住み、主夫をはじめました。 ~~~~~~~~~~~~~~インターナショナルスクールに通う子供たちの様子、イスラエルとパレスチナの日常、主夫の心境などをつづります。 内藤 徹~~~~~

#26 2か月の夏休みが終わり、学校が始まった

手帳をくくると、子どもたちの夏休みは619日から825日。

すっかりBlogもご無沙汰しているうちに、学校も始まった。

 

夏休み前に、こちらでいろいろ探していたサマーキャンプには、結局行かなかった。

どうも子供らが乗り気でなく、英語を伸ばそうとか、忘れないように、なんて考えていたけど、そうもならず。

日本に帰るまでの数週間は、近所で遊んだり、テルアビブの近くのヤッフォに泊まりに行ったりして、のんびり過ごした。

 

そして、日本。

成田空港に着くなりコンビニに行き、4人思い思いのものを買う。

やっぱり日本のコンビニは最強だ!と子供たちは口々に言い、僕もこれを丸ごとエルサレムに持って帰れたらどんなに良いかと心から思った。

 

この1か月の日本は、ただただ、思い思いに会いたい人に会い、食べたいものを食べ、やりたいことをやった日々。

「もう欲望のままに遊ぼう、美味しいもの食べよう、人生は楽しく、素晴らしい、を満喫しよう」、っていう感じで毎日を過ごしていた。

10か月がんばったご褒美と、次の1年のエネルギーチャージとして。

日本が楽しすぎて、戻ってくるのが嫌になっちゃわないかな、と思ったりもしたけど、楽しめるときに楽しまずにどうするの、って思って、そんな感じで過ごした。

 

ムスコはラインで連絡して、翌日から中学仲間と毎日会い、過ごしていた。

タピオカ飲みに行ったり、家でだべったり、ゲームをしたり。

こっちじゃ、ふらりと遊びに行く仲間も場所もなく、コーヒー屋に入り浸っていたから、その反動のように、時間があれば友達と過ごしていた。

 

ムスコに関して、今回の一時帰国は大事な目的があった。帰国子女対応の高校の見学や説明会に行くことだった。

好奇心もあって、軽井沢のISACインターナショナルスクールという全寮制の学校から、帰国子女が多い学校、逆に少ないザ日本の高校みたいなところまで。

 

ともかく学校の選択肢が多く、それぞれ入試方法もバラバラ、さらに帰国子女だと一つの学校で3回も異なる入り方の試験があったりで、超複雑。

もはや情報戦みたいな感じで、今まで塾にすら行かせたことのない我が家も、いよいよこんな世界に足を踏み入れることになったんだあな、という感じ。

帰国子女合同説明会なんて、大きな会場に100校ぐらいの学校のブースが並んでいて、そこを整理券をもらいながら個別相談をする。

一気に情報が集まり有益だけど、お受験お母さんパワー満開な感じに、ちょっとぐったりしたり。

 

いろいろ学校も見に行ったけど、ムスコは特にどこ行きたい、みたいなのもなく、まだ実感はないみたい。

しいて行きたい学校を聞き出すと、あんまり帰国子女のいない、中学から上がってくる人のいない学校が良いという。中学1年の途中で抜け出させられ、地元中学でできなかった学校ライフを高校で送りたい、という気持ちが今は強いみたい。

まあ、あと1年こちらで過ごすと、また変わるかもなあ、と思った。

というのも、今回帰国した時、周りにあんまりエルサレムで過ごした時の話はしなかった、というので、理由を聞くと、みんな何を聞いていいか分からないから、英語話してみて、ぐらいしか反応がなくて話しようがない、と言っていた。

まあ、そんなもんかもね。自分も高校にきたシンガポール帰国子女の子に、なんも聞けなかったよな、と思い出した。

今回の短い帰国ではそんな感じでも良かったかもしれないけど、あと1年こちらで過ごしたあとしばらく日本で過ごすと、もっと海外の日々を話せないのがつまらないと思ったり、日本に違和感を感じたりすることがあるようにも思う。

ので、今どんな学校がいいか、突き詰めてもしょうがないなあ、と思った。

今回いろいろ学校を見て考えることで、行きたい学校のイメージを持ち、それに向けて少しづつ準備しようと思っていたけど、どうもそういうことにはならないようだ。

そして今は、ムスコ本人は英語をもっと喋れるようになりたい、という思いがあるみたいなので、こちらにいる間は受験準備より、モチベーションのある英語をやらせてあげればいいのかな、と思った。

 

ムスメは、あらかじめお友達の家族に連絡して、お泊り会したり、豊島園とよみうりランドに行ったり。

そして、ハイライトは大好きな韓国アイドルのTwiceのハイタッチ会。

ラッキーなことに、ちょうど一時帰国中にあるのをネットで発見。

僕も知らなかったけど、握手よりももっと時間が短いハイタッチをメンバーとする集いらしい。ムスメにその話をしたら当然行きたいと。

で、調べてみると、参加するには最新のCDシングルを買って、おまけのカードを当てないと行けない、といういやらしい仕組みになっていた。

仮面ライダーカードが欲しくて仮面ライダースナックを買うのと同じ。おまけがメインになっている状態。

ネットでどれくらいの確率で当たるか調べたら、過去実績はどうも56枚に1枚ぐらいらしい。そんな商法にのらされてCDを買うのはしゃくだけど、まあ年に1度の帰国中にちょうどあるラッキーな状況だから、とりあえず5枚買っちゃえ、ということにした。

で、仲良しのお友達の分とあわせて10枚買い、我が家で一緒に開けてみると、なんとうちの娘が3枚、お友達も2枚も当たっていた。

ムスメら狂喜乱舞。

それぞれの一番のお気に入りも一人ずつ入っていたので、仲良く交換してお互いハッピー。神様ありがとうの結果だった。

実際のハイタッチ会は1日がかり。

結局、僕もムスメから一枚譲ってもらって、お気に入りのチェヨンとハイタッチしてきた。タッチはほんの一瞬。とっても小さい顔と、思い出そうとしても思い出せない手の感触。一瞬ゆえになんか特別な思い出になるような不思議な感覚。

ムスメは自分と同じ名前の、お気に入りのモモに会えて、涙ぐんでた。

 

親は親で、夫婦で予定を競うように入れて、人と会う。

エルサレムではほぼ毎日家族一緒に夕食を食べているけど、日本では、宮崎にある妻の実家に4人で行っていたとき以外は、全員揃うことはほとんどない状態だった。

僕は、ムスメのお出かけや、ムスコの学校関係の用事以外は、今一番関心あるマッサージ関係者に会い受けたり希望者にやったり、出発前に行けなかった広島の仲間に会いに行ったりして過ごした。

 

日本では、回転ずしと、スーパーの総菜が嬉しかった。

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そして、日本のコンビニの店員が、物の重さ、大きさを瞬時に判断しながらきれいに袋に入れて、笑顔で渡してくれた時には超感動した。日本すげーと。

イスラエルのスーパーの店員は、ものを食べながら、こちらも見ずにお金計算しておつりだけ投げるようによこし、自分で袋に入れるシステムなので。

まあ、そこまで必要か、とは思うけど、なんかパフォーマンスとしてすごい、みたいな。

そして、反対に梅雨時に帰ったので、あの湿気と温度には閉口した。

ともかくあの自分の体から出る汗が嫌、って感じで。

 

そして、日本から戻ってからもまだ休みは続く。

で、帰国3日後には、イスラムの休日で妻が休みということで、さらにイスラエルからギリシャ旅行に。

古代ギリシャの神殿を見て、そしてエーゲ海の島、サントリーニ島へ行く。ここがもう、天国のような心地よい場所。

旅行中もいつも部屋でスマホを見ていて、なんだかもったいないので、今回あらかじめ宣言し、1日デジタルデトックスをした。結局、プールで泳いだり、ご飯を食べながらゆっくり話したり。

そして、みんなで2年目の目標を考えてみた。それぞれ、生活のことと、身体のことで目標を立てた。

僕の目標は3つ。

「腹をへこます」「マッサージを積極的にやる(目標のべ100回)」「もっと外国人と関わる」

 

さらに、夏休み最後の週末は、イスラエル国内のハイファとアッコに旅行に行った。

まあ、日本で遊んだ後にいきなり戻って学校じゃあ、特に日本に帰りたがりのムスメにはあまりにギャップが大きくいので、ちょうどよかった。

ギリシャ旅行でムスメも海外を楽しみ始めたので、それならイスラエルだって同じように楽しいよ、と思ってほしくて、急遽行くことにした。

 

そして学校がまた始まる。

日本に帰った時から、「エルサレムに戻って一番いやな時は、夏休みが終わって学校に行く前日の夜」と言っていたぐらい。

でも、ありがたいことに、2学年上に日本から新しい女の子がやってきた。

実は事前にこのBlogを見て連絡してくれて、いろいろやり取りをしていて、日本でも我が家で一度会っていた。

学校が始まる前も、立て続けに2度会って、嬉しいことにすぐに仲良くなった。

そんなこともあり、初日から学校にはすんなり行き、まあ文句を言いながらも、順調に通っている。

そして、クラスメイトに韓国人がやってきて、なんだか気が合うみたいで、先生からも早々にいいお友達ですよ、と言われた。

2年目はムスメももっと楽しく過ごせそうな感じになってきた。