我が家での誕生パーティ以降、ムスメは一日も休まず学校に通うようになった。
いろいろといい感じで回り始めた。
お友達を家に呼ぶ通称プレイデイトを始めた。
うちに呼んでくれた女の子を手始めに、クラスで仲良くなった女の子をまず一人ずつ家に呼んでみる。
既に２人呼んだが、それぞれのキャラが出て面白い。
どんどん誘ってくるけど、同じ遊びが１０分もたない子、家で甘いものがあまり食べれないからと、やたらと甘いものを食べまくる子。
促せばそのうち２人で遊びだし、まだまだ十分コミュニケーションできないけど、プレイデイトを始めてから、家で英語を使うことが増えてきた。
英語を使いたいという気持ちが出てきたみたい。
学校の休み時間も、誘われて遊ぶことが少しづつ増えているよう。
お昼もお弁当にして、ランチの文句も言わなくなった。
日本からくる出張者にお願いしたムスメのものも届きだした。
誕生日プレゼントの任天堂DSを手に入れた。
ゲーム機を買ったことのない我が家だが、YouTubeを見て「トモダチコレクション」を絶対やりたいと言うので、ついに購入。
大分前に流行ったものらしいが、早速、ミラクルニキに代わり毎日やるようになる。
自分でキャラクターを作ることができ、その住人たちが、告白したり、結婚したり、物を買ったり、確かに面白い。
ズボンも、こっちのはスリムでぴちぴちのものが多くて、気に入ったのが全然なく、結局ネットで選んで購入し、日本から持ってきてもらった。
そして、今度はムスコが学校に食べ物を持っていくことになった。
授業で週に２コマあるクラブ活動の一つがインターナショナルフーズという名前で、毎回誰かが自分の国の食べ物をもっていき、皆で食べているらしい。そこで順番が回ってきた。
で、みんなからは寿司を持ってきて！と言われたという。
ちなみに、イスラエルでも寿司は人気。でも、こちらで食べられる寿司は、てりやきソース味だったりして、ちょっと違う。
今回はムスコの意見をもとに、ツナ缶ときゅうり、レタス、卵焼きで作ることにした。
これからも使えるだろうと、巻きずし用のすだれを買い、初めて寿司づくりに挑戦。
ネットで調べて巻き方を確認すると、ツナ缶をマヨネーズで混ぜたり、卵焼きを作ったり、自分でやり始める。
初めての割には器用に巻き、一発でそれなりのレベルの巻きずしが出来上がった。
食べると、結構うまい。もうほぼ完成じゃん、ということで、とりあえず夜の食事分を作り、家族みんなで旨い旨いと食べる。
そして翌朝、クラス人数分の巻きずしをどうにか時間内に作り持っていく。
後で聞くと、学校での評判も好評だったらしい。
イスラエルでも、学校内でも、日本文化は好意的に見られているようで、アジア人が少ない環境だが、こちらからアピールすれば、受け入れられやすいようだ。
今週の後半にはムスコもムスメも、先生との面談があった。
ムスコは科目ごとに各先生と、また英語のサポートクラスの先生とも面談があった。
とても合理的で、１週間ほど前にメールで全生徒の親に面談をする先生のリストと空欄のタイムテーブルが共有され、早いもの順で予定を入れていく。
どの先生に話を聞くかは親にゆだねられている。時間は一人につき５分。
時間が短いなあ、と思ったけど、実際やってみるとざっと状況を理解するには十分。そして、さらに話したければ、また機会を作ればいい。
とても合理的で効率的だと思った。
ムスコは、同じクラスの日本人とともに器用にうまくやっているようだった。
半分以上の授業がクラスメイトとは別で、英語が話せないメンバーで特別授業を受けていて、少人数で、翻訳機なども使い、ゆっくり理解しながらやっているよう。
ムスメの面談は、担任のみと１０分間。ともかく学校に来ることを第一優先にしましょう、と言われた。
こちらからも、今の時期は家ではリラックスさせたいので英語の宿題も少なめにしたほうが良いのでは、と相談した。
日々の生活も、いろいろと楽しいことがあり、前向きに動き出してきた。
家も整い、人を家に呼んだり、泊まりに来てもらうことが増えてきた。
LUNASEAのギタリストのSUGIZOさんのパレスチナ公演を仕掛けた山本さんが急遽泊まりに来たり、
https://news.nicovideo.jp/watch/nw4206014
難民キャンプの支援をするJICAの専門家の方が泊まりに来たり、
ゆっくり小学校の教職員の方が修学旅行で日本から来たり、
ソーシャルベンチャー東京関係のお知り合いが取材で来て久々に会ったり、
エルサレムにいると思いがけずいろんな方と会える。
JICAの出張の人たちは、パレスチナ支援と言うことで西岸内のみに泊まって帰ることが多い。
せっかくここまで来たら、エルサレムにも泊まり、史跡を見ながら世界の動向を考え、イスラエル側からパレスチナを考える機会もあれば良いのにと思う。
食生活も充実してきた。
これまでも、エルサレムでは買えない納豆を、テルアビブから売りに来る人がいて、買っていた。
それに加え、今度は西山商店という名前で、テルアビブ方面で日本食を作って売っている西山さんが、定期的にエルサレムに来てくれることになった。
https://ja-jp.facebook.com/nishiyamamstore/
商品もデザートまで入れて30種類ぐらいと、めちゃくちゃ豊富。
夫婦で興奮して選んで、餃子、うどん、牛丼、塩サバ、塩サケ、食べるラー油、肉まん、シュークリームなどなど、1万５千円分も注文する。
エルサレムでも、周りから情報を聞き、たらこの缶入りやら、いくらやら、生で食べられる卵やら、いろいろ情報が集まってきた。
近所の歩いて５分もかからないところに新しく小さなスーパーができ、野菜、鶏肉、お菓子、飲み物と、日常に必要なものがお手頃価格で買えるようになった。
先週末は、こちらに来て初めてテルアビブに行った。
車もないし、どこに行けばよいかも分からないので、２か月半ずっと行っていなかった。
でも、バスに乗れば４５分。日帰りでも全然OK。
広島時代に住んでいた西条から広島市内に出る感じ。八王子から東京に行くぐらいの感じ。
中心部はエルサレムより小さく、タクシーで動けばどこでも行ける。
エルサレムより暖かく、海も泳ぎたいほど暑くはないが、水遊びをしても楽しいぐらいの気候。そして、エルサレムより圧倒的に開放的な雰囲気。
来てみると、なんでもっと早く来なかったんだろうと思う。
今回は、１泊。
初めての泊まり旅行で、家族みなテンションが上がっている。
それだけで、いい気分転換。
ホテルのそばにビーチがあり、砂浜できれいに整備されている。
裸足になって、子供向けの遊具で遊んだり、海に入ったり、羽子板みたいなのを買ってやったり。
噂のおいしいとんこつラーメン屋のめんてんてんに行く。
調子にのって、唐揚げやら揚げ出しやらまで頼み、おいしくて、替え玉までお替りする。そうしたら、あとでおなかいっぱいでもたれた。明らかに食べすぎ。
２日目は安息日の土曜もやっているセレナマーケットというところに行く。
日本の友達から紹介されてメッセンジャーでこれまでやり取りをしていた日本人家族とも合流する。
寿司も食べる。
テルアビブの解放感に触れると、エルサレムは、趣があるけど暗くて、寒くて、全体的に空気が重苦しい。
宗教心が高く、黒い服を着て宗教を日々学んでいる超正統派も多くいる。
普段直接感じるわけではないが、各宗教の対立の構図がもともとある地である。
さらにパレスチナ側と隣接し、その格差や衝突を意識せざるを得ない場所でもある。
人のありようを考えるのにはよい場所だが、ずっといると目に見えない重みを背負ってしまうような場所でもあるように感じた。
今週初めも、ガザで激しい空爆とロケット弾の応酬があった。停戦とはなったが、残念ながら2014年以来の激しいやりあいと被害があったとのこと。ちなみに、ヨルダン川西岸も、エルサレムも大きな変わりはなく、ここでの暮らしは全く変わらない。ただ、今後の行方も気になるところである。
そして、最近ムスコは、歯の矯正をしたいと言い出した。
歯並びが悪いことは気にしていつつ、日本では目立つのでやる気にならなかったようだが、こちらではムスコの年頃で矯正をしている人が多く、こっちにいる間に終わるならやりたいようだ。
とりあえず矯正専門の歯科医に話を聞きに行くと、４０万円ぐらいでできそう。たぶん日本よリ安いみたい。
色々調べて、良さそうなところで始めようと思う。
